旅立ちT

GM さて、引き続きクロウの出番です。
クロウ はい。
GM 貴女はシャルル君と一緒に、ロスマンドからロイゼンブルグまで旅をしてきました。かなり遠い気はしますが、その間彼は生きているんだろうか。
クロウ きっと私に鍛えられているんだよ(笑)。
フィール 目的に地辿り着く頃には別の意味でボロボロに……。
GM (地図を確認して)ロスマンドからロイゼンブルグは…………うっわ、めっさ遠い!(一同笑)
フィール 大陸横断してるじゃないすか(笑)。
アズール マジで遠いなこれ(笑)。
クロウ その間、モンスターが出るたびに「貴方、自分の身は自分で守りなさいよ!」みたいな。
GM 「ひいぃ!? 君、僕の護衛じゃなかったの!?」(一同笑)
フィール ひ、ひでぇ(笑)。
GM えー、そんな旅の過程でですね。クロウは晴れて〈竜脈使い〉2LVに。シャルル君は一般人2LVになりました(一同笑)。
パール 一般人2LVなんだ(笑)。
フィール さっきの高速詠唱はなんだったんだよ(笑)
GM シャルル君はこう、馬車に死にそうな顔でもたれかかってる状態で。隣にいる使用人が心配そうにしています。
フィール そりゃなあ。
GM 「レディ・クロウ。シャルル様は大丈夫なんでしょうか? ……あ、お顔にハエが」(一同笑)
アズール も、もうだめだ(笑)。
クロウ ……無言でシャルルの胸倉を掴んで、平手で『パンパンパン!』
GM 「おぶぅっ!?」
クロウ (冷たく)「顔を拭いてきなさい」
GM 「ううぅ……ちょっと寝てただけじゃないか……」
フィール 放っておいたらそのまま昇天しそうだったぞ(一同笑)。
GM 彼はメイドに顔を拭いてもらいながら涙声でブツブツと泣き言を言っています。「ううぅ、話が違うじゃないか。可愛い女の子が護衛についてくれて、道中ウハウハだってお父様に聞いていたのに」(一同笑)
アズール い、いろんな意味で駄目だこいつ(笑)。
GM とまあそんな事をしていると、大きな音がして馬車が急に止まります。「な、なんだ!?」
クロウ 馬車の外を確認します。
GM 外に出ると、馬が怯えて動かなくなっていて、前方に怪しげな人影が見えます。
パール 人なんだ。
GM 不確定名「怪しい人」(一同笑)
パール [識別]判定をしろ、と(笑)。
クロウ 私、判定値低いんだよなあ……。
GM [知名度]は8です。[識別]判定をどうぞ。

【識別判定】
 見知らぬ敵に出会った場合、[識別]判定を行うことにより敵の能力を知ることが出来ます。
 判定方法は簡単で、【知性】の能力値に2D6(ダイス2個を振った出目)を加え、それが[知名度]以上であれば判定成功です。

クロウ (ダイスを振る)出目低っ!(笑) 【知性】1、ダイスがの出目2と3なので合計6。失敗です。
フィール それ、低いほうの出目を[竜脈]の〔4〕と入れ替えたら成功するぜ。
クロウ あ、そうか。じゃあ入れ替えます。
パール シャルルの手前、これくらい知っていると言い張らないと(笑)。
クロウ じゃあ言い張った!(笑) 判定成功です。
GM [竜脈操作]を行って失敗してた判定を成功に変えたわけですね。了解です。

【竜脈操作】
 先述したとおり、キャラクターは判定に使うダイスとは別に4個のダイスを[竜脈]として持っています。
 キャラクターは判定を行った際、振った2個のダイスのうち1個を[竜脈]にある任意のダイスと入れ替えることが出来ます。これを[竜脈操作]といいます。
 今回の例では、クロウは判定で振ったダイスの出目が〔2・3〕、[竜脈]が〔3・4・4・6〕という状況だったので、出目2を[竜脈]の4と入れ替えました。結果、出目が〔4・3〕、[竜脈]が〔2・3・4・6〕に変化し、[識別]判定に成功しました。

GM では、目の前にいるのがボーンイーターというクリッターであることがわかります。

【ボーンイーター】
 〈魔境〉に多数生息する下等なクリッターです。灰褐色の肌に覆われ、頭部には多数の目を持ち、サメの様な牙で相手を噛み砕く恐ろしいクリッターです。
 原始的な生活をしており、人間を捕食する危険なクリッターですが、〈竜脈使い〉にとってはそれほど恐れる必要のある敵ではありません。

GM (戦闘マップを広げながら)敵は3ユニット。1ユニットで4体という扱いので、目の前には12体のボーンイーターがいることになります。
クロウ 多っ! きしょっ!!(笑)
GM 使用人達はすでにパニックに陥っています。「お、お嬢様! あれは……!」
クロウ 「おちついて!」と叫びながら剣を抜きます。
フィール これは多い……か?
GM 戦力的にはぎりぎりクロウ一人でもなんとかなるかも知れませんが、足手まといを守る余裕はなさそうですね。
クロウ むうー。
GM そう考えクロウが冷や汗をかいたその時。パールさん。
パール お、出番ですね。
GM ええ。あなたが乗合馬車を降りて街に向かって歩いているとですね。向こうのほうに見るからに高級そうな馬車が停まっています。
パール いかにも金持ちっぽい馬車が!
フィール “遭難者”と書いて“金ヅル”と読む、と。
パール もちろん(笑)。(ダイスを振る)周りを囲んでいるのはボーンイーターね。
GM 馬車をボーンイーターが取り囲んでいて、女の子が一人で立ち向かっている状況ですね。
パール 護衛、一人だけ……?
GM すると、馬車の中からキッラキラでヒッラヒラの衣装を着た少年が出てきてですね、震えながら「レ、レディ・クロウ。どうする? ボ、ボクが加勢する?」とひん曲がったメイジスタッフを取り出します(一同笑)。
一同 や、役に立たねぇっ!(笑)
パール あたしはそれを見た瞬間、“ぴきゅーん☆”と目が光る。
フィール メイジスタッフには宝石とかがいっぱいついてるんだな。
パール 金儲けのチャンス到来っ!! すかさず助太刀に入るわ!
GM では、馬車に近づいていくんですね?
パール もちろん。
GM では1度場面をそこで切って、アズールに視点を切り替えます。


旅立ちU


GM さて、アズールですが。
アズール はい。
GM アズールはあれから成長し、いまでは〈魔導連盟〉に属する一介の魔導士として、魔法の鍛錬をしながらワーグナの行方を追っている、という毎日です。
アズール ああ。復讐のためにならなんだってやるぜ。
GM 昔に比べて目つきが物凄く悪くなってる感じで(笑)。
フィール 一人だけ平野耕太絵になっている。
アズール そんな感じで(笑)。
GM そんな生活をしている貴方は、養父の死後に君を引き取ってくれた師匠──ルクレツァから呼び出しを受け、いま研究室から戻って来たところです。
アズール ふむ。
GM 「よく来てくれたわね、アズール」 ルクレツァは32歳くらいの妙齢の女性です。君の養父の元パーティメンバーだった人で、今の貴方の師匠でもあります。
アズール なるほど。
GM ……で、そのルクレツァの隣には、(フィールを指して)実は彼が立っています。
フィール …………はい?(笑)
アズール 「ルクレツァ。この方は?」
GM 「紹介するわ。この方はフィールさんといって、〈竜脈使い〉の方よ」
フィール うむ。何故俺がここにいるのか、俺も聞きたい(一同笑)。
アズール メタなことを言うな(笑)。
GM えー、フィールはロイゼングルグでアーレス人が発見されたと聞いて情報を集めていたんですよね?
フィール うむ。それが目的だからな。
GM で、その話について詳しく調べてみると、アーレス人はロイゼングルグではなく、ロイゼングルグの近くにあるフェルメラという街にある遺跡で見つかった、ということがわかります。
フィール ほうほう。
GM それを調べる窓口になってくれたのが、このルクレツァさんなんですね。
フィール なるほど。そういうのを調べるのは〈魔導連盟〉に限るからな。
GM そういうことです。で、丁度ルクレツァ達もフェルメラに用事があったので、よければ同行しないか、という話になっています。「ちょうど私の弟子を向かわせるつもりでしたので、よかったらご一緒にどうでしょう。弟子に道案内をさせますので」
フィール それは有難い。あの周辺の土地鑑はほとんどないからな。
アズール ……たぶん、この人には頭が上がらないんだろうなあ……「わかった。この人をフェルメラまで連れて行けばいいんだな?」
GM 「ええそうよ。私は他に用事があるから貴方たちについていけないけれど」
アズール 「分かった。(フィールに)どうぞ、こちらへ」
フィール 「ああ、すまんな。よろしく頼む」 俺は心の中で『随分と若い弟子だな。きっとまだ未熟な見習いに違いない』と思っている。
GM 実は意外とドラゴンを倒す実力があったりするわけですが。
フィール そんなことは微塵も思わず先輩風を吹かせるぞ(一同笑)
GM やばい、すでに敗北フラグが(笑)。
アズール ……まあ、何も言うまい。
GM あと、アズールにはルクレツァからフェルメラの〈魔導連盟〉あてに書簡を送り届けるという依頼を受けています。
アズール ああ、もともとこの用事があったからついでにフィールの道案内することになったのか。
GM そういうことです。最近フェルメラではクリッターを捕獲してクリッターの生体構造を調べる、という研究が行われていまして。そのために地下にあった遺跡を研究施設に改造して使用していたんですが……噂では、その地下遺跡から、箱に入ったアーレス人が発掘された、と。
アズール なんだそりゃあ(笑)。
GM で、いまそのアーレス人の扱いを〈神聖教会〉と協議している段階です。

【神聖教会】
 〈天支竜〉を忠実なる主神のしもべとし、〈天支竜〉を復活させれば世界が救われる、と説く宗教組織。そのためアーレス人を保護する対象と考え、アーレス人とともに〈竜鱗〉の収集を積極的に行っています。
 〈神聖教会〉はこの大陸で最も力を持つ宗教組織であり、〈魔導連盟〉といえでも迂闊に刺激できる相手ではありません。

アズール なるほど、教会との関係があるから〈魔導連盟〉も下手にアーレス人に手を出せないわけか。
GM 裏で複雑な政治交渉がなされている最中なわけで、書簡はそれに関するものです。「というわけで、これをフェルメラの〈魔導連盟〉のヒルダという人に届けてほしいの」
フィール 面倒くさいことになりそうだな……。
GM まあそんなわけで君たちは二人してロスマンドを出発しフェルメラへ向かったわけですが。その道中で、クリッターに囲まれた馬車を発見するわけです。
フィール クロウとパール達ですね。やっと合流か。
GM そういう事です。
フィール では、俺はその馬車を発見するまでにですね。同行している見習いっぽい魔導士に、自分がドラゴンを倒した話を物凄い自慢顔でしているわけですよ(一同笑)。
GM や、やべえ(笑)。
フィール (したり顔で)「まだお前のような若造にはわからんだろうが、ドラゴンというものはそれは恐ろしい存在でだな……」(一同笑)
アズール あ、あれか。ここはそ知らぬ顔で適当に流して置けばいいのか(笑)。
パール そこはほら、大人を立てておかないと(笑)。
アズール じゃあ「ああ、それはすごいね」とか適当に返しておこう。……実際には右から左に聞き流しているが。
フィール 「うむ。お前のような見習いにはまだまだ至らぬ境地だがな」(一同笑)
アズール ……すでに駄目だこのおっさん……(笑)。


合流


GM では場面を戻しまして、戦闘に入ります。敵はボーンイーター3体。
フィール 3体だけか。2LV〈竜脈使い〉4人なら楽勝かな。
GM と思うかもしれませんが。今回、馬車に【生命力】が設定されております。
フィール げ。その馬車攻撃されるのかっ!
GM されます。まず10ダメージで御者が死んで、さらに10ダメージでメイドが死んで、さらに10ダメージでシャルルが死にます。
クロウ いちばんいらないシャルルが最後!
アズール 【生命力】の内訳なんてシャルル1、メイド29でいいのに。
フィール ……お前ら。一応いっとくが護衛対象はシャルルだぞ? いや気持ちはよく分かるが(一同笑)。
GM まずはクロウとパールの初期位置を宣言してください。アズールとフィールは2ラウンド目から戦闘に参加できます。
パール では、マップのこちらから登場します。キラキラと光を発しながら「じゃじゃーん☆ ミラクル美少女、パールちゃん参上っ!!」
GM げげー!(一同笑)。
パール 「どうやらお困りのようね! このパールちゃんが手助けしてあげるわっ☆」
クロウ …………ぽかーん……(一同笑)。
パール もちろん台詞はポージングつきで。
GM ……えー、ではパールの変身シーンの音楽が全て流れ終わり、くるくる回転してポーズを決め終わったところで(一同笑)、ボーンイーターたちがセーラー○ーンの悪役みたいに「シャギャー!」とやる気を見せます。
フィール ヒ、ヒロインの変身シーンは妨害しないんだ(笑)。
アズール プロの戦闘員だ(笑)。
GM そしてそれを見たシャルル君は「おお、なんだかよくわからないけどタイムリー! ぷりーずへるぷみぃー!! 」(一同笑)
フィール た、助ける気力が失せる!(笑)
クロウ 「っていうか……貴女、誰?」
パール 「もぉー、聞いてなかったの? だからマジカル美少女パールちゃんだって☆」
クロウ 「わかった。じゃあマジカル美少女パールちゃん!」
アズール わ、わざわざフルネームで呼ぶんだ……。
GM なんて律儀な人なんだ。
パール 「ん、なあに?」
クロウ 「とりあえずこの馬車を守って!」
パール 「馬車?」
クロウ 「ええ。中身はどうでもいいわ」
パール え?
GM え?(一同笑)
フィール いや、中身は大事だろ(笑)。
パール な、なんだかよくわからないけど馬車を守ればいいのね!
クロウ うん、お願い!
GM えー、ではそろそろ本当に戦闘を開始します(笑)。


 ともあれ、やっと戦闘開始です。
 『セイクリッド・ドラグーン』の戦闘はターン制です。
 全員が【行動値】の高い順に行動を行ない、全員が1回ずつ行動を行ったら1ターンが終了。次のターンへ進む、という形です。
 ただ少し特殊なのは、ターンの最初に必ず[タイミング:開始]というタイミングがあり、[タイミング:開始]に使用できる能力やタレントがあれば、このタイミングで使用することができます。

GM では、まず1ラウンド目の開始です。まずは[タイミング:開始]の処理ですが、[タイミング:開始]でなにか行動する人はいませんか?
パール&クロウ (無言で首を振る)。
GM 了解です。こちらも特にないので、[タイミング:開始]を終了してこのまま[手番]に移ります。【行動値】の高い順から手番が回るので……行動順は『パール→クロウ→ボーンイーター』の順ですね。
パール じゃあまずはあたしの手番ね!
GM 自分の手番では[タイミング:準備]と[タイミング:攻撃]のアクションが1つづつできますが、なにをしますか?

【手番での行動】
 キャラクターの手番には必ず[タイミング:準備]と[タイミング:攻撃]という2つのタイミングが存在し、このタイミングでそれぞれ1回ずつ行動を行うことができます。
 [準備]では判定を伴わない簡単な行動を、[攻撃]では判定を伴う行動や複雑な行動が行えます。

 またこれ以外にも、[タイミング:特殊]というタイミングも存在します。
戦闘簡易図.jpg
[タイミング:準備]で可能な行動例:タレントの使用、武器の準備、戦闘移動、消耗アイテムの使用
[タイミング:準備]で可能な行動例:タレントの使用、武器での攻撃、全力移動

パール ん〜と……じゃあ、[タイミング:準備]で武器を構えて……[タイミング:攻撃]で《スタンアタック》を使う。
GM げっげぇー(笑)。では、《スタンアタック》のコストを[竜脈]から支払ってくださいね。
パール 《スタンアタック》のコストは[偶]だから、[竜脈]の中から偶数のダイスを捨てればいいんだよね。
GM その通りです。

【タレントの使用とコストの支払い】
 全てのタレントには[コスト]と呼ばれる代償が設定されており、このコストを支払わなければタレントを使用することが出来ません。
 具体的には、コストで指示された出目のダイスを[竜脈]から除去しなければなりません。
 例えば《スタンアタック》のコストは[偶数1個]なので、パールは[竜脈]の中から偶数の出目を1個捨てなければならないのです。
 この「捨てた竜脈ダイス」は、このターンの最後まで再利用することができません。ターンの最後に[竜脈]の中に自動的に戻って来ますが、その時はそのダイスを振りなおし、ランダムに出目を決めなければなりません。

 つまり、キャラクターはコストが必要なタレントを最大で1ターンに4回までしか使えないわけです。
 しかも、当然コストに使用した「使用済み」ダイスは[竜脈操作]にも利用できないので、タレントを使えば使うほど、判定の結果を操作しづらくなっていきます。
 また、ターンの最後に戻ってくるダイスは出目が完全にランダムに決定されるので、場合によっては「出目が悪くて次のターンタレントを一切使用できない!」といった事態も起こりえます。

 [竜脈]を判定に利用するか? タレントのコストとして利用するか?
 この[竜脈]によるコストの支払いと[竜脈操作]がこのゲームのキモなのです。

パール じゃあ[竜脈]から〔2〕を捨ててっと……(ダイスを振る)攻撃命中、ダメージは10点! らじかるまじかるパニッシャー☆
GM げっげぇー(笑)。これでこいつはダメージを食らった上に[転倒]か。
クロウ 次はあたしの番だよね。どうしようかな……。

 クロウは《闘気活性》で[竜脈]のダイス1つを6に変更。そして《剛剣》でダメージを+5しつつボーンイーターを攻撃。早くも一体を死亡させます。
 ボーンイーターはガサガサと馬車にむかって移動して終了です。

GM さて、第1ラウンドが終わったのでアズールとフィールが到着します。戦闘に参加しますか?
アズール もちろんだ。
クロウ またなんか来たー!(笑)
フィール か弱い子供が襲われている。見逃すわけにはいくまい。ここで彼女らを助けられる人間は俺しかいないのだ!(一同笑)
パール では「お兄ちゃんたち、助けてくれるの?」とキラキラした瞳でフィールを見ます(笑)。
フィール 「大丈夫だ。私は〈竜脈使い〉だ。ここは私に任せおきたまえ!
パール 「わあお兄さん、頼もしい!」 ……心の中では「よしよし。うまくコキ使ってやんよ」(一同笑)

そんな感じで第2ラウンド。
行動順はマジ(略)パール→フィール→クロウ→アズール→ボーンイーター。
パールはボーンイーターの移動を阻害するためにボーンイーターと[近接状態]に入り、[タイミング:攻撃]ではなにもせずに行動を終了しました。

パール 「ここは通さないんだからぁ!」とちょっとけなげな少女を演出します
GM 美少女が身を挺して馬車を守ろうとするわけだ。かっこフィール視点、かっこ閉じる(笑)。
フィール いかん、それはすぐに助けねば! 次は俺の行動ですよね?
GM おいしい行動順ですね。
フィール ではここぞとばかりに《領域凍結》! (アズールに)いいか、君も修行中の身ならよくみておきたまえ。これが〈竜脈使い〉の攻撃魔法だ!(一同笑)
アズール フィ、フィールが凄い勢いで死亡階段を昇っていく(笑)

 この《領域凍結》はボーンイーター全員に13ダメージを与え、3体のうち一体が死亡します。

GM 描写的には領域全体が凍結し、12匹のボーンイーターのうち4匹が砕け散った、といった感じですね。
フィール むう。私の《領域凍結》で全滅しないとは。気を付けろ、奴ら強敵だぞ!!
GM 1LVの雑魚敵やっちゅうねん(一同笑)。
パール (ボソっと)そこそこ使えるわね、あのオヤジ。
クロウ (ボソッと)……でも口ほどじゃないわね。
アズール あ、扱いがひどい(笑)。
GM やってることは立派な大人なんだけどなあ……(笑)。
クロウ 次の行動順はあたしね。迷わず目の前のボーンイーターに斬りつける!
フィール 「ま…待て! 下がっているんだ、少女よ!」
クロウ 「うるさいな。黙っててくれる?」
フィール だから君のようなか弱い少女が危ないことは────
クロウ (ダイスを振る)──あ、出目11
フィール ぶっ!?(一同笑)
GM 制止しようとしたフィールの目の前で物凄い斬撃が(笑)。
クロウ 出目の〔6〕を[竜脈]の〔4〕と入れ替えても余裕で命中するんで入れ替えて……と。ダメージは24点!
GM ぎゃあ、手加減された一撃であっさり殺されたー!(笑)
クロウ そして倒れた敵に見向きもせずに、すぐに次の敵に向かいます。
フィール …………ぽかーん(一同笑)。

 そしてPC最後となるアズールの行動。
 アズールは最後に残った一体に対して魔法攻撃を宣言します。

アズール では、フィールの隣で無言で杖をかざします。
フィール 「よせ。君の敵う相手ではない、下がっていたまえ!」(一同爆笑)
GM やべえ、そんな台詞俺も言ってみてぇ!(笑)
アズール その台詞を無視して杖を振りかざす。(ダイスを振る)……[達成値]は17。ダメージは30点
フィール ぶはっ!?(一同笑)
GM 死ぬ死ぬ(笑)。その一撃でボーンイーターは砕け散る。
フィール 「よせ、君のような未熟者ができることは何も無────」
GM ドガーーーーン!!!(一同笑)
フィール ……ぽかーん(笑)。
アズール (静かに)「どうしたおっさん。先、行くぜ?」
フィール 「お、お前……何者だ?」 とヤ○チャッ面で(一同笑)
アズール 「──別に。ただの魔導士さ」
GM な、なんて格好いいんだ、アズール……。

 アズールの攻撃でボーンイーターは全て排除され、特に馬車の【生命力】が減ることも無く戦闘が終了します。

GM さて、これで戦闘が終了します。全員[竜脈]を振りなおしてください。
フィール (ダイスを振る)うお、振りなおした竜脈ダイス、1も2も出ねえ!(出目が4と6しかない)
GM フィ、フィールの出目がやばすぎる(笑)。
フィール 6とかいらんのですよ!
クロウ その6、私によこせっ!
フィール 6やるからその2よこせよっ!?(笑)
GM えー、さて[竜脈]の振りなおしも終わったところで。全員が合流するわけです。お互いがお互いに「こいつら、デキるな」と感じています。
パール 「わーい、おじちゃんありがとう!」 ……さっきは「お兄ちゃん」だったのに「おじちゃん」にランクダウンしています。
フィール さ、さりげなく格下げされた(一同笑)。
GM ……とそのとき馬車の扉が開いて、中から悲壮な表情をしたシャルルが出てきます。「レ、レディ・クロウ! やはりボクも加勢することにしたぞっ!!」
一同 おせぇよ!(笑)
クロウ ……王子。助太刀は必要ありません。
GM 「な、なんだと!?」
パール 王子!? ピキューン!!(ロックオンしたらしい)
GM 「おお、さすがだね。君が全部やっつけてくれたのかい?」
クロウ 「違いますよ。そこのミラクル美少女パールちゃんという少女と、あの謎の少年の二人がやっつけてくれました
フィール うむ。まさしく……って、あれ?(一同笑)
アズール 誰かいなかったことにされてる(笑)
フィール ひ、ひでぇ(笑)。
GM 「おお、皆のものよくやってくれた! ボクはロイゼンブルグ王国随意一の魔導公爵と呼ばれるドゴール公爵の息子、シャルルだ。皆のもの、大儀であった!」
アズール い、いかにも貴族くせえ……。
パール 「あなたがあの有名なドゴール公爵のご子息様ですか!?」とすかさず持ち上げる。
GM 「うむ、いかにも。(パールに)それにしても、君は……
パール 「はい?」
GM 「君は…………そう、クリクリしているね?」(一同爆笑)
フィール な、なんだその表現は!(笑)。
クロウ その表現は新しい(笑)。
パール ええと……これは、ありがとうと言っておけばいいのかな(笑)。
GM 彼的には褒めているつもりらしい(笑)。
フィール な、なんか会話のキャッチボールがうまくいかないぞこの貴族。
GM 「ともあれ、よくやったぞ君達。君たちは〈竜脈使い〉かい?」
フィール 「いかにもその通りだが」 ……いや、まさか隣の少年まで〈竜脈使い〉だとは思わなかったが(一同笑)。
アズール 「ふん、無事なようだな。(フィールに)おっさん、さっさと進もうぜ。これ以上ここにいても時間の無駄だ」
GM 「まちたまえ。名前ぐらい聞かせてくれてもいいんじゃないのかね?」
フィール 「私はフィールと申します」
アズール 「…………アズールだ。これでいいか?」
パール (小声で)「使える子はアズール、と」
フィール 俺の存在はスルーっ!?
GM 「で、君たちはどこへ向かっているのだね?」
パール 「あたしはロイゼンブルですよ」
フィール 「それは奇遇だな。私たちもロイゼンブルグが目的地だ。」
アズール 「正確にはロイゼンブルグの近く、フェルメラという街だがな。」
GM 「フェルメラ、だと?」
フィール 「ああ、そうだが……なにか?」
GM 「それはボクの領地じゃないか!」
フィール なんだと?(笑)
GM (なにやら不安定なポーズを取りながら)丁度いい。キミ達、フェルメラに到着するまでボクの護衛として雇われないか?
パール そこでなぜJOJO立ちっ!?
フィール (素に戻って)……ええとすみません。そこでナチュラルに録音に残らないネタを入れないでください(一同笑)。
GM は、失礼しました(笑)。

 そんなこんなで合流した四人はシャルルの依頼を受け、フェルメラへと向かうことになります。




到着


GM えー、ではフェルメラに到着しました。フェルメラはロイゼンブルグの北東に存在する街で、ドゴール公爵が治めています。数多くの魔法士や錬金術師が滞在しており、魔法およびクリッターに関する研究が盛んに行われています。特にクリッターに関する研究が盛んで、クリッターの生態の研究や、その素材からよりよい武器や防具を作るための研究を行っています。
フィール それでクリッターの捕獲依頼なんてのがあるわけか。
GM ……というわけで、君達はフェルメラの街に到着するわけです。
クロウ ふう、やっと着いた。
GM 「ほら、見てごらん。向うにボクの街が見えて………あれ?
フィール ……まて。「あれ」っていったか、いま?
パール ……言ったね、いま。
GM シャルルの視線の先を追ってみるとですね。フェルメラの街が、霧に包まれています。
アズール うっわー(笑)。
GM 「お、おかしいな。どうみてもあれ、緑色の霧だよね?」と首をかしげるシャルル王子。
フィール と、とても嫌な予感がする(笑)。
GM 状況としては、フェルメラの城壁の中が完全に緑色の霧に覆われている状態ですね。「ボ、ボクの街が……もしかしてあれ……ま、〈魔境〉……!?」
パール ……だよねー、あれ……。
GM では皆さん、ここで【知性】判定をどうぞ。[目標値]は10。
アズール (ダイスを振る)成功だ。
GM ではわかります。まあ見ての通りフェルメラが〈魔境〉化しています。それも、街の内側から〈魔境〉化していることがわかりますね。
アズール 街の中から、か。
GM さらに、〈魔境〉の種類は「死の密林」であることがわかります。

【死の密林】
 〈竜鱗〉の魔力によって物理法則がねじ曲げられ、巨大な樹木や奇怪な植物に覆われてしまった〈魔境〉です。
 侵入者を迷わす出口のない森、侵入者を襲う木々、毒の胞子が飛び交う空間などが代表的な死の密林の風景です。

GM シャルルは動揺しまくります。「ど……どどど、どうしようお父様が! 街が!?」
フィール いや、ちょっと落ち着け。
GM 「キミ達への報酬はお父様が支払うんだ。このままじゃキミ達に報酬も払えないよ!?」
アズール こ、この甲斐性なしめ!(笑)
フィール 「落ち着きなさい、王子。ああなったらあの〈魔境〉に入り〈魔境〉化の原因を除去するしかありません。」
GM 「そ、そそそそうしてもらえるか?」
パール 「それなら、このパールも及ばずながら力をお貸ししますわ☆」
GM 「本当かい、パール! (クロウに)キミもお願いできないかい、レディ・クロウ。ボクがこの街に入れないと、キミの任務は達成とならないよ。」
クロウ 「仕方ない、かあ……。」
パール でもその間、王子はどこで待ってるの?
クロウ あ、王子はその辺で待っててくださいね。邪魔だから。
GM 「じゃ、じゃあ街門の傍にある詰め所のところで待ってるよ…………ん?」
フィール ん、どうした?
GM 「これ、なんだと思う?」と、シャルルが門の傍に転がっていたビンのようなものを発見します。
クロウ なんですかそれは?
GM 「なんだと思う? 中に紙が入ってるが……」
フィール 紙……手紙、か? 
GM そうですね。ビンの中には生存者と思われる者が書いた手紙とおぼしきものが入っています。
クロウ すぐに手紙を瓶から取り出して読みます。
GM では、手紙にはこう書かれています。『私はフェルメラで研究をしているヒルダという者です。この手紙を読んでいる方はきっと〈討伐者〉か〈竜脈使い〉の方だと思います。私達街の者は、いま街の特定の場所に閉じ込められています。どうか私たちをここから助け出してください。』
フィール やはり生存者からの手紙か。
パール すかさず「さすが王子様です! こんな重要なアイテムを発見するなんて!」と褒めておく(笑)。
GM 「……え? あ、ああもちろんだとも。この辺に落ちてると思ったね!」(一同笑)
アズール みんな好き勝手王子をいじりまくってんな(苦笑)。
フィール ともあれ、事情はわかった。街の人間の救出作戦を実行しよう。
GM 「本当ですか、フィール様!」とメイド達も不安そうな顔で君達をみています。
フィール 「うむ。しかしその報酬なのだが……この街でアーレス人が発見されたという話は本当ですかな?」
GM 「あ、ああそうなんだ。ボクも父からその手紙をもらって、それで慌てて帰ってきたんだ。」
フィール 「報酬の代わりに、その研究に立ち会う権利を頂きたい。」
GM 「そ、それは……あれはいま、〈神聖教会〉との協議中で……」
フィール 「立ちあわせて頂けるなら、私は金銭報酬は不要だ。」
GM 「……い、いいだろう。この街を救ってくれたら、父に掛け合ってみることにするよ。」
フィール 「了解しました。それで十分です。」
クロウ (アズールに)「アズール君、貴方はどうするの?」
アズール 「ふん。俺は別に王子を助ける理由はなにひとつないんだが……」俺はそのヒルダという研究員に手紙を渡さないといけないんだよな。
GM そうですね。それを届けないと、師匠からの依頼を果たせません。
アズール 「仕方ない。いいぜ、付き合ってやるよ。」
クロウ 「よし、これで頼りになる子が仲間になった!」
フィール ……なにか聞こえた気がするが気にしない!(笑)。

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